掘削装置メーカーQmatec社
掘削装置メーカーQmatec社
オフハイウェイモバイルソリューション

オフハイウェイのテレマティクス:ノルウェーのover the air (OTA)

掘削装置メーカーのQmatec社は、リソースの使用を最小限に抑えたデジタル時代に突入しました。ボッシュ レックスロスが提供するOTA (over-the-air) サービスを利用した完全なテレマティクスパッケージは、全国規模のリモートサービスを可能にし、エンドユーザーの透明性、生産性、環境クレデンシャルを向上させることに貢献します。

ノルウェーは、その印象的な自然の美しさで有名です。何キロもの長さのフィヨルド、高い山々、数えきれない島々、湖や川は、観光客に忘れがたい印象を与えます。しかし一方で、遠隔地にあるオフハイウェイ機械を現地で整備する場合、険しい地形が地理的なハードルとなっています。ボッシュ レックスロスの協力を得て、Qmatec社は遠隔診断とメンテナンスのためのソリューションを見つけ、予期せぬのダウンタイムを防ぎ、ビジネスの発展に貢献しています。

広範囲に広がるモバイル掘削装置

フリートの概要:Qmatec社の機械は、スカンジナビア、英国、そして遠くはグリーンランドでも活躍しています。

広範囲に広がるモバイル掘削装置

Qmatic社はモバイル掘削機械を専門に取り扱っています。オスロから西に200km以上離れたヴィニエの工場では、年間約25台の新車が生産されています。これらは、スカンジナビア、英国、さらにグリーンランドでも、基礎工事、給水システム、エネルギー回収用に使用されています。「国際的な需要が高まり、遠隔メンテナンスの重要性が高まっています」と、Tor Olav Kyrkjebø社長は語っています。「ノルウェーだけでも、当社のサービス部門は約2,500 kmにわたる地域をカバーしなければなりません。」

先駆的な仕事:テレマティクスソリューションを備えた掘削装置

「効率的なテレマティクスがなければ、ますます広範囲に広がるフリートを満足のいく形で管理することはできませんでした」と、サービスマネージャーのSondre Frøland氏は語っています。「私たちの目的は、掘削作業だけでなく、油圧やディーゼルエンジンも監視し、対応するエラーコードを読み出し、機械の位置を把握することでした。また、機械のソフトウェアモジュールをOTAにより更新したり、重要なパラメータを遠隔で変更したりすることにより、急にサービスが必要になった場合でも、お客様が期限内にプロジェクトを完了できるようにしたいとも考えていました。」

先駆的な仕事:テレマティクスソリューションを備えた掘削装置

Qmatec 407 TS:OTAによる更新とパラメータ設定(XOTA)のためのIoT接続を備えているインテリジェントな掘削機械。このコンビ機械は、世界中の井戸、地熱、基礎工事において利用されています。(画像:Qmatec社)

機械の奥深くまで見たい人はまず、それを理解しなければならない

2019年のテレマティクスプロジェクトの開始時に、Qmatec社がこのような技術的に複雑なソリューションを自社で開発できないことは明らかでしたし、自社の機械の設計、機能、利用領域に精通していないプロバイダーに協力を求めることもできませんでした。「アプリケーションソフトウェアを開発する時に、すでにさまざまなサポートをしてくれているパートナーであるボッシュ レックスロスに相談することをすぐに思いつきました」と、Tor Olav Kyrkjebø氏は振り返ります。「また、この会社は15年以上にわたり、当社の掘削装置向けにポンプユニット、制御ユニット、駆動モーターも提供しています。」

ボッシュ レックスロスのBODAS Connectテレマティクスソリューションをベースにして、最初のインテリジェント掘削装置のパイロットプロジェクトをすぐにスタートさせました。「オフハイウェイ機械に対する洞察は、それを理解することによってのみ深まります」と、ボッシュ レックスロスのQmatec社のアカウントマネージャーであるØyvind Kjølberg氏は述べています。「当社のテレマティクスシステムは、アプリケーションの知識と、オフハイウェイ車両のニーズに特に合わせた大規模な生産実績のあるIoTコンポーネントを組み合わせたもので、特に中小企業にとって大きな利点があります。これが、オープンでスケーラブルなエコシステムの基礎となり、そのモジュールによって開発作業は最小限に抑えることができます。」

完全なテレマティクスパッケージで迅速に市場に参入する

Qmatec社は、迅速な市場投入を可能にする、実績あるエンドツーエンドのテレマティクスソリューションであるBODAS Connectオールインワンのコネクティビティを選択しました。これには、センサーと、レックスロスコネクティビティユニット(Rexroth Connectivity Unit, RCU)が付属しています。プロセッサーベースのテレマティクスユニットにより、必要に応じて車両データを収集し、効率的に送信することができます。さらに、Qmatec社にとって非常に重要なOTAサービスを含むデバイス管理の中心的なコンポーネントでもあります。

BODAS Connectオールインワンのコネクティビティ

テレマティクスための完全なパッケージとして、BODAS Connectオールインワンのコネクティビティには、スケーラブルでエンドツーエンドのソリューションを迅速に設定するために必要なすべてのモジュールが搭載されています。

モジュール式のデバイスとデータ管理

BODAS Connectエコシステムのテレマティクスソリューションは、デバイスとデータ管理を論理的に分けています。これにより、機械データと操作データのユーザーグループをきれいに分離し、関連する権限を細かく割り当てることができるので、セキュリティ面での改善に貢献しています。また、個々の機能をさまざまな人々や部門に簡単に分散させ、利便性を向上させることができます。

ダッシュボードを使用して、Qmatec社のサービス部門は、例えば位置情報付きの機械リストなどの、必要なすべての情報を確認することができます。さらに、各機械のサービス関連のデータを含めた詳細なビューもあります。また、タブを追加することにより、テレマティクスユニット、ディーゼルエンジン、作動油圧のステータスに関する情報を提供します。時間の経過に伴う車両データの変化をグラフィカルな曲線で視覚化し、圧力ピーク、油温、充填レベルなどの重要な値を状況に応じて迅速に確認できます。特定のしきい値を超えた場合には、アラームやメッセージが起動します。

OTAによる遠隔サービスとソフトウェア更新

1130 TSモバイル掘削装置の重量は23,000 kgを超え、トルクは8,000または16,000 Nmで、フィード長さは7,000 mmです。(画像:Qmatec社)

OTAによる遠隔サービスとソフトウェア更新

ボッシュ レックスロスの内蔵RCUと制御ユニットのためのソフトウェア管理は、ボッシュ レックスロスデバイスポータルやXOTAサービス(すべてをOTAで)経由であるため、場所に関係なく行うことができます。ファームウェアとソフトウェアの更新に加えて、サービスチームは個別に調整したパラメータを機械に送信し、機能性の改善や深刻な不具合の修正を行います。Sondre Frøland氏は、最初のボーリング穴を掘削した後に、水冷システムのポンプが故障したときに、これらのツールを使用して、2,000 km以上も離れた機械の生産性を維持することができました。Frøland氏は、遠隔操作で数多くのパラメータを更新し、新しい油圧ホースを設置しました。この作業は短期の中断の後に計画通りに完了させることができました。それとは対照的に、現地ですぐに修理を行った場合、4日の遅れ、高い輸送費用、そしておそらくお客様にとって不幸な結果となっていたことでしょう。

新しい機械を1時間でセットアップ

Qmatec社は、XOTAサービスを活用することにより、遠隔地からさまざまな変更を迅速かつ簡易に実施することができます。さらに、かつてはローカルに接続したPCでしかできなかったものが、わずか1時間で機械を完全に設定できるようになりました。「そのため、当社の顧客は信頼できるオペレーションと最適な稼働時間を得ることができます」とサービスマネージャーは述べています。「多くの場合、現地で2-3日かけてサービス作業を実施する代わりに、遠隔操作で解決できるので、XOTAサービスはメンテナンスと修理のコストを削減できるだけでなく、出張旅費も削減できます。」

Qmatec社は、顧客の敷地内で定期メンテナンスを開始し、次のサービスまでのカウントダウンを行います。また、将来的には、監視対象コンポーネントの耐用年数を延ばし、メンテナンスとスペアパーツのコストを最適化するための予知メンテナンスアプリケーションの実現可能性もあります。

顧客のためのデータ収集

現在では透明化された機械のデータ収集は、改善のための大きな可能性を秘めています。サービス計画や今後の開発のためだけでなく、お客様は、例えば自動停止や通知により燃料消費量や温室効果ガスの排出量を制限できるようになります。位置情報と生産データは、特定の掘削機械がどれだけ移動し、何時間稼働していたかを示します。「当社のお客様は、自分たちの仕事がどれだけ利益を生むかということを知りたがっています」と、Tor Olav Kyrkjeb氏は述べています。「当社はお客様専用のポータルサイトを早く開設したいと考えています。このポータルサイトでは、容易に計画でき、稼働時間に基づいて課金できるようになります。そのために必要となるモジュールとインターフェースは、既にボッシュ レックスロスの完全なパッケージに含まれています。

顧客のためのデータ収集

ディーゼルエンジン用ステータスビュー:上:速度、クーラント温度、油圧、ポンプ圧、燃料消費量、電池電圧のグラフィカルな表示。下:油圧オイル、潤滑油、ディーゼル粒子フィルタ、ディーゼル自動車用の尿素水に関する詳細情報。

テレマティクスの効率的スタンダード

信頼できるOTA更新

ファームウェアとソフトウェアの更新は、安全かつ確実に車両に伝送されなければなりません。ボッシュ レックスロスは、これのために、自動車分野で数多くの実績があるOTAメカニズムを採用しています。オフハイウェイ車両では、頑丈かつ高度に安全なレックスロスコネクティビティユニット (RCU) により、すべてのファイルを伝送できます。その後、CANバスにより認証され、目的のデバイスが更新されます。そのため、この更新プロセスは、ケーブルを介したラップトップや診断ツールでの更新と同じく、安定し、安全です。

テレマティクスの効率的スタンダード

Qmatec社は、現在ではすべての新しい機械にRCUを標準で搭載しています。RCUは、150台前後ある既存の機械にも後付けしていきます。すべてのモデルには同じテレマティクスが採用され、標準化されたデバイスソフトウェアと同じCANメッセージが備えられています。通常のように、タイプ別の差異は、OTAでパラメータ化されます。モジュール式のBODAS Connectオールインワンのコネクティビティの完全パッケージにより、このノルウェーの企業は最小リソースでテレマティクスを迅速に構築できました。「1つの会社から実績のあるソリューションを提供され、新しい機能とサービスを加えることでいつでも拡張できるということは非常に助かります」とTor Olav Kyrkjeb氏は述べています。「これは、当社の効率性と成長に極めて重要なことです。」

執筆者: Olaf Marshall

役職: モバイル油圧機器ビジネスユニット コミュニケーションマネージャー

Olaf Marshall